井川蒸留所 テイスティングセミナー

6月 07, 2026

最近興行した蒸留所として、気になっていた蒸留所。

幸運にも試飲の機会を得ることが出来たので、ノートを残しておきます。

 


解説は井川蒸留所の鈴木社長と営業の城本さん。時間のセミナーの時間8割以上を説明していた鈴木社長、熱の入り方が半端じゃないっす。


赤白岳に位置する井川蒸留所は標高1,200メートルに位置するとのこと。広大な敷地は井川蒸留所の母体である東海パルプの親方が所有していたものなんだそう。山を抱えている蒸留所って…スケールの大きな話だ。アル中が普段飲んでいるJack Daniel'sも蒸留所の裏山一帯を所有していて、洞窟にこんこんと湧き出でる水を自社紹介で讃えていました。

この山々を所有している点にアル中は強い関心を持ちました。木賊(とくさ)と言われる天然の湧き水、そしてミズナラの木が豊富にあるとのこと。サントリーがシーバルリーガルミズナラを販売し始めたのが2013年。このことにも影響されたのだとか。かつて東京に在住していた時、Wisky Liveで樽熟成に使われる木材の特性について解説を受けたことがあります。ホワイトオーク、カナディアンオークなどなど、木の種類ごとに熟成に耐えきれる年数が決まっているのだとか。中でもミズナラは浅井宿年数の時はつまらない樽ですが、20年以上という超長期熟成をした時に特性を開花させる種類と解説されました。Jack Daniel's 蒸留所ではSingle Barrelで7年前後の熟成で完了と言われています。20年という人生の4分の1を求められる途方もない話になってしまいますが、是非他にはない良さを打ち出してほしいものです。商品になるころには所長も世代交代してるよ…。

母体が大きいため様々な人材がいるのだとか。理数系に強いメンバーもいるので、数値で酒造りをすることを大事にしているのだとか。IoTもすっかり根付きました。そちらの方が良いですよねぇ。



いただいたウィスキーは上記の通り。

上の3つが原酒で、真ん中の2つが製品として販売されているもの。おまけのスペシャルアイテム。話を聞きながら、メモを取りながらだったので駆け足気味のノートになってしまいました。

呑んだ順番は、真ん中の製品版を右→左。上の3つを右→左。下のスペシャルが最後です。

Single Malt Dessin Series Fauna 2026

Distilled: 2021-2022
Bollted: 2026.03
Malt: Peated &Non-Peat
ALC: 50%
Cask: Bourbon Barrel & Sherry Cask (Oloroso)

ふち: 水
色: 薄い黄色、まだ若い
アロマ: 木材の香り、少し酸味
ブーケ: 清涼、明瞭な香り
味: 菜の花をイメージさせる、若々しい
戻り: 微かなアルコールの辛み
時間が経つと華やか、焦げたパンの香り

井川蒸留所のFauna シリーズは、箱に蒸留所を囲む大自然に息づく動物たちが描かれているとのこと。このお酒はクマタカ。エンジニアのアル中には、オライリー本が連想されます。


Single Malt Dessin Series Flora 2025

Distilled: 2020-2021
Bollted: 2025.09
Malt: Non-Peat
ALC: 50%
Cask: Bourbon Barrel & Sherry Cask (Oloroso)

ふち: 水
色: 薄い黄色
アロマ: 木材の香り、ウィスキーらしい香り
ブーケ: アルコール臭→一度飲むと印象がガラッと変わる、華やか
味: 甘い、飲み口がとてもよい、口に含めると香りが開花する

口に含めた後に印象が一変したウィスキー。アル中は口に含める前に何度もノージングします。特性をうまくつかめていなかったというのが正直なところ。迷いがありつつも口に含めたところ、一気に香りが開きました。20年越えのスペイサイドなどは豪華絢爛っぷりを前面に打ち出してきます。このお酒は面白い体験をさせてくれました。

デッサンはオオサクラソウ。お酒の箱がフィーチャーされることは稀ですが、デッサンシリーズでは箱のデザインに描かれている動植物たちが実際にいる自然が描かれているのだとか。


Component Cask Bourbon Barrel

Distilled: 2021.12
Bollted: Sample
Malt: Non-Peat
ALC: 62% Cask Strength

ふち: 水
色: 黄金色
アロマ: 濃い蜜の香り、軽く焼いたリンゴ
ブーケ: バニラ
味: 甘い、エレガント
戻り: 軽い穏やかさ

製品化する前の原酒シリーズ。アル中はこのBourbon Barrelが最も気に入りました。是非とも一本確保したかったのですが、原酒ですので当然商品ではありません。でもカスクストレングスはファン垂涎のアイテム。在庫が整ってきたらワンチャン手に入ることがあるかどうか。最近はクラウドファンディングで出資したいという人も多いとか。もしかしたら返礼品で手に入る、なんてことも。


Component Cask Bourbon Barrel

Distilled: 2022.07
Bollted: Sample
Malt: Peated(50ppm)
ALC: 61% Cask Strength

ふち: 水
色: 黄金色
アロマ: パンの香り、白いパンの甘さ
ブーケ: ピートの香り、一度飲むとザ・ピート
味: ピート香、じんわりピート
戻り: 鼻を抜けるピート香

ピート、ピートとアホみたいなコメントを付けていますが、アロマの時に感じた甘さも印象的でした。この原酒が2番目かな。


Component Cask Sherry Cask - Oloroso

Distilled: 2021.06
Bollted: Sample
Malt: Peated(50ppm)
ALC: 57% Cask Strength

ふち: 水、少しとろみ
色: 薄い黄色
アロマ: リッチな香り
ブーケ: エレガント、焦げたパン
味: ピートの芳醇さ

一杯目のFaunaに使われているOlorosoでしょうか。リッチさに満ちた酒です。


Fauna構成原酒 5年

色: 黄金色
アロマ: 三つの香り、焼いたリンゴ
ブーケ: 甘い、高らか
味: 甘さが煌めく
戻り: 濃い甘さ





最後に今回試飲できたお酒のボトルを。

蒸留所は見学OKとのことですが、従業員が下山している時があるそうです。もし見学を希望される方は問い合わせとした方がよいでしょう。正に秘境の地ですので相応の覚悟が必要です。バスで片道4時間かかるとか。おまけでまだ歩くそうです。それもかなり。

行けるうちに行っておかないと、ですねぇ。


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